Nuul（ヌール）

高級長浜仏壇を造り続けてきた職人による漆器ブランド。天然の素材にこだわり、時間と手間を掛けひとつひとつ手塗りで仕上げた漆器は、高級の名に恥じない品質と、味わい深さを感じることができます。

経年変化を愉しめる「漆器」
だからこそ、作り立てをお届け。

漆は１５～２０年育てた一本の漆の木から200gほどしか採取することができない貴重な天然樹脂です。

時間の経過と共に硬く透明になっていき、艶が増していきます。1年程の期間で明確に変化していきますが、変化の仕方は使い方や保管方法など環境よって様々、人それぞれの味わいが出てきます。

そのため造り置きはせず、ご注文をいただいてから、漆器造り全ての工程を「てしごと」で、一つ一つ真心こめてお造りしております。

万一割れたり欠けたりしても補修して使うことができる漆器を、末永く付き添える食卓のパートナーとしてお使いいただければ幸いです。

Nuulのこだわり素地と塗料

漆器には合成漆器と呼ばれるものもあり、素地にプラスチックを用いたり、塗料にウレタン等を用いたものもあります。扱いやすさや生産性の違いなど、それぞれにメリット・デメリットがあり、一概に良し悪しを判断できるものではありませんが、Nuulではすべて「天然の素材」にこだわったもの造りを行っています。

素地

素地は、ケヤキやトチ等といった天然の素材にこだわっています。木は断熱性が高いため、温かいものを入れても無理なく持つことができ、そしてその温度を保ちます。また、軽くて割れにくいという特徴も魅力です。

塗料

塗料は天然の漆を使っています。漆は耐酸性、耐アルカリ性、耐水性に優れ、接着剤にもなる、最も優れた天然塗料と言われていて、塗り重ねるほどに頑丈になります。万が一欠けてしまった場合は、塗り直して修理することもでき、長く使うことができます。これは金継ぎに共通する技法で、割れたり欠けたりした器を、漆を使って修復する伝統的な技法です。

そして、漆は時間が経つにつれ色や質感が変化し、味わい、趣が出てくるもの大きな特徴の一つで、使う人によってそれぞれの変化を愉しむことができます。最近では抗菌作用に優れていることも明らかになり、赤ちゃんや小さい子どもが使う食器など、衛生面に気をつけたいときにもおすすめです。

手間を惜しまず、
ひとつひとつを丁寧に。

Nuulの漆器造り

木地造り

木地は漆を塗る前の木の器のことを言い、木地師と言われる専門の職人によって、ひとつひとつ木材を削り器の形を造っていきます。
下地付け

下地は、塗りの良し悪しを左右する重要な工程であり、漆器作りの中でも最も手数がかかります。砂紋塗りでは、堅地という（漆と砥の粉を混ぜた下地）に指で紋様を描きます。そのため、まったく同じ形というものは一つとして無く、それぞれに異なる表情が現れます。
塗り（外側）

下地を付け乾燥させたあと、下塗り、中塗り、上塗りを施します。漆は気温約 25℃、湿度約70%の条件下でないとうまく乾きません。その時の天候など、状況に応じて細やかに調整しながら作業を繰り返します。
拭き漆（内側・裏側）

木地に生漆（きうるし）と呼ばれる漆を刷り込んで仕上げる技法で、生漆を木地に塗り、余分な漆を拭き取る作業を繰り返すことで美しい艶と透けた木目の器が出来上がります。いい艶が出るまで、漆塗り・拭き上げ・乾燥を１０回以上繰り返します。
梱包

出来上がった器は、専用のパッケージにいれてお送りいたします。ご自宅用はもちろんのこと、大切な人、お世話になっている人への贈り物としてもおすすめです。

独自開発の技法砂紋塗り

砂紋（さもん）とは、鎌倉時代に作られ始めた日本の庭園「枯山水」。その白砂に水を表現し描かれる紋様のことを言います。特別な時にしか使われることの無いイメージの漆器を、日常的に使えるようにと試行錯誤の末に生み出された独自技法は、漆と砥の粉を混ぜた下地にデザインを施すことで、これまでになかった立体感を実現。それは、まるで枯山水の白砂に描かれた砂紋のように凹凸を描くことから、「砂紋塗り」と名付けられ、バリエーションに富んだデザイン漆器を生み出しています。